経済と環境を数字で見る

 

 

経済情報学部経済情報学科 准教授 

岡本 隼輔 OKAMOTO Shunsuke 
専門分野:環境経済学

 

自己紹介

福岡県大木町という小さな町で育ちました。10年以上前から家庭由来の廃棄物に関して生ごみ分別を行っているところです。気が付くと加河研究室(九州大学)に所属し、環境経済学や計量経済学の基礎を学ぶようになっていました。大学で学ぶにあたり思考の積み重ねや理論も重要ですが、そこで得た「現場を知るべき」という心得は、本研究室でも大事にしています。尾道は東西南北に交通網が延びており人の往来も多い活動的な地域である一方、海と山に挟まれた自然豊かな場所です。地域社会と環境問題を考えていく上でのヒントを得られる機会も多いかもしれません。また近年個人的には、国際貿易と毒性化学物質の排出量に関する研究に取り組んでいます。

 

研究室紹介

岡本研究室では3年生、4年生が合同でゼミを行っています。教科書や論文を理解して各自が作成した資料に基づき、メンバーと議論を交わします。上でも書いた「現場を知るべき」の考えは非常に重要です。特に環境問題に関しては、直接目に見えない故に実感できないものもたくさんあります(大気中の二酸化炭素濃度上昇、地球の反対側の生態系、側溝に溜まったお菓子の包装袋、etc.)。諸問題を実感するために、ゼミでは年に数回ほど廃棄物処理場や造船所、発電関連施設などへの現場見学を行っています。

 

学生の卒業論文

ゼミ生が取り組む卒業論文のテーマは、とくに環境経済に縛られていません。各自興味関心のある事象に着目して進めます。「耕作放棄地が発生する要因は何なのか」「豪雨災害によって市内の産業はどのような影響を受けるか」「日本人はなぜお米を食べなくなったのか」「キタサンブラックの活躍によって日本経済がどれくらい良くなったのか」など様々ですが、共通して定量的な分析(すなわち数字で客観的に示される分析)を取り入れることを大前提にしています。得られた新たな知見を共有するためには多くの人を納得させる材料が必要になりますが、中でも有用なのは数字やそれを用いたグラフです。卒業論文の執筆を進める過程で、自分で生み出したものを魅せる手段も学びながら、最終的にはわかっていないことが「わかった」となる瞬間を大切にしてほしいと考えています。
※下記の図は執筆途中で作成した発表用ポスターです。

 

 

普段気になっていること

個人的な趣味はいくつかありますが、その中で経済学に関係しそうなことであれば、クラウドファンディング(インターネット等を通じて、不特定多数の人がプロジェクトに資金提供を行うこと)が挙げられます。何かアイデアを製品化するためには資本金が必要ですが、それを賛同してくれる人から収集する仕組みが作られています。端的には、現代に合った投資の一形態とも言えます。
賛同して出資してくれた人に対しては報奨という形で、製品化予定の現物が届きます。株式で言うところの配当金に近いかもしれません(元本は返ってきませんが)。そうした意味では金融を、また海外で生産される製品であることも多いので国際貿易を、それぞれ考える機会として学生にもいいフィールドだと思います。
クラウドファンディングを見ていて楽しいのは、まだ世界中のどこにも売られていない斬新的な製品に触れることができる点です。是非皆さんもクラウド(: 群衆)に潜り、経済や生産活動の様子を見て、自身の世界を広げて行ってください。